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笹尾根西部(槇寄山〜浅間峠)

笹尾根の笛吹峠

笹尾根の笛吹峠

Wikipediaによると、笹尾根とは、広義では三頭山から高尾山まで、狭義では槇寄山から浅間峠までとなっています。

笹尾根には北面と南面とにいくつものルートが整備されているので、時間と体力に併せてコースを設定できます。また、エスケープルートとして使うこともできます。

バス停 富士急山梨バス:上野原駅 → 郷原 登山口
バス停 西東京バス:武蔵五日市駅 ← 上川乗 登山口

地図 地理院地図: 槇寄山

天気 笹尾根西部の天気予報: 上野原市 , 上野原市飯尾 , 檜原村上川乗

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コース & タイム 鉄道駅 上野原駅 8:30 バス停== 9:18 郷原バス停 9:20 -- 10:37 展望地 10:42 --- 10:58 西原峠 10:58 --- 11:00 槇寄山 11:13 --- 11:15 西原峠 11:15 --- 11:33 田和分岐(展望地)11:38 --- 11:54 上平分岐(展望地)11:57 --- 12:09 大羽根山分岐 12:09 --- 12:33 笛吹峠 12:41 --- 12:55 丸山 12:56 --- 13:48 土俵岳 13:50 --- 14:06 日原峠(富士山展望)14:14 --- 15:02 浅間峠 15:18 --- 16:22 上川乗バス停 16:35 バス停== 17:16 武蔵五日市駅 鉄道駅
※歩行時間には小休止と写真撮影の時間が含まれています。
槇寄山、丸山、土俵岳 まきよせやま:標高 1188m、まるやま:標高 1098m、どひょうだけ:標高 1005m
単独 2014.10.24 全 7時間2分 満足度:❀❀❀  ホネオレ度:❢❢

10月24日、槇寄山から浅間峠にかけて、笹尾根を歩いてきました。終日晴天の天気予報に期待して出かけたのですが、午前中は曇り一時雨。午後から青空が徐々に広がり、山の紅葉や黄葉を輝かせてくれました。

段落見出しわがノスタルジアの里、郷原

上野原駅、午前8時30分、狭い駅前広場にすしを詰めたように、大型バスがきれいに並んでいます。無生野(むしょうの)行きが乗客ゼロで出たのに続いて、飯尾行きが発車しました。ほとんどの乗客は市街地で降り、バスが山間部に入ると、車内には単独男性3人だけ。一人が初戸(はど)、二人目が阿寺沢入口で下車。そして私が郷原(ごうばら)で降りました。このバス停に立つのは何十年ぶりでしょうか。懐かしい道脇の石垣や道路の曲り具合など、昔の姿のままでいてくれたように思いました。

槇寄山に行くには、郷原バス停の目の前の「三頭山登山口」から西原峠(さいばらとうげ)を目指します。菊やキバナコスモスなど秋の花の咲く集落を通り抜けると、山の斜面に開かれた農地や墓地が見えるようになりました。スジの刻まれたコンクリートの小路を上るあたりは、晴れていれば、背後に坪山から奈良倉山に続く山並みが雄大に望める場所です。権現山や三ッ森北峰も含めて、その稜線を北側から眺めたかったのですが、残念、どんより雲に覆われていました。槇寄山に着くころまでには晴れてくれるでしょうか。

この道を登り詰めると、民家の敷地内に入り込みそうになります。でも三頭山を指す標識にちゃんと導かれて、安心して登って行けました。のどかそうな山村風景を眼下に望めて、その向こうの山に向かってヤッホーと叫べば、山びこが聞こえたかも知れません。その先で「猪侵入防止ゲート」を通過すると山道になり、これ以後、眺望は利かなくなりました。

段落見出し西原峠を目指して

登山路は、広葉樹がメインの自然林。コナラ、ミズナラ、クリなどの木がたくさんありました。でも、この秋は他の山域でもそうでしたが、ドングリがほとんで落ちていません。ところが、ある場所に、夥しい数のドングリが落ちている木がありました。何か、他の木とは異なるバイオリズムのようなものを持っているのでしょうか。このような木が存在することによって、山に生息するある種の生きものは、全滅を免れることができるのかも知れません。

西原峠に近づくに連れて、心持ち傾斜が緩やかになってきました。風も鳥も虫もシーンとして、静寂そのもの。私の右足に着けた熊鈴だけが、シャリン、シャリンと鳴っています。西原峠まで残り10分程度の場所に来ると、南西方向にちょっとした展望がありました。丸木ベンチ(?)のようなものがあります。さっそく腰を下ろして小休止と水分補給。向かいの山並みが、各斜面の向きによって、常緑部と紅葉部とに塗り分けられていました。雲が動いてないので、相変らず稜線は見えません。

西原峠の5分ほど手前で、道が左右に分かれます。ここはとりあえず右(東)に行きました。そして稜線に立つと、そこが西原峠。新旧二つの道標が立っています。古い方の道標は、東の腕木に「高尾山・千源平方面」と書かれていますが、千源平とは浅間峠のことでしょうか。新しい道標は同じく東に「笛吹峠・浅間峠」と書かれています。いずれの道標も西に三頭山の名を記し、槇寄山の名前はありません。暗い空の下、侘しい雰囲気が立ち込めていました。

段落見出し槇寄山から笹尾根漫歩

西原峠から槇寄山へは片道2〜3分でした。山頂の南面が開けているのですが、残念、まだ雲が動く気配は全くありません。ここで昼食タイム。このとき雨は降っていませんでしたが、地図を広げていたら、紙面がみるみる湿って行きました。見るべきものもないので、食べ終わったら即出発。来た記念に山頂の木々と標識を手でポンポンと叩いて、東に向かいました。

この先は、土俵岳あたりまで、きついアップダウンはありません。水平に近い尾根道を悠々と漫歩します。紅葉の進み具合は、木によってさまざま。まだ鮮やかな緑色をしたモミジもあれば、地面に真っ赤な葉を散らしたモミジもありました。カラマツの葉はほぼ黄色。トチノキはきれいな黄葉もあれば、葉が全部褐色になってしまった木もありました。

槇寄山から20分ほどの場所に、展望地がありました。田和バス停を指す道標があり、標柱には単に「峠」と書いてあります。峠の一般的な呼び方に倣えば、「田和峠」でしょうか。広場で三人のご婦人が食事中でした。晴れていれば富士山も見える、絶好の休憩地と言えるでしょう。先に進んで行くと、ガスが濃くなり、ついに雨粒が落ち始めました。

段落見出し徐々に青空が

幸い、雨はすぐに止みました。そして南から光が差し込み、木々が輝き始めました。天候の急激な変化はドラマチックです。泣いていた子供が急に笑い出したように、山の顔色が瞬時に良くなり、ほほ笑んでくれているように思いました。見上げれば、紅い葉も緑の葉も薄日を受けて、みんなきれいです。青空はまだほんの少しだけれど、あちらこちらでカーテンが開き始めていました。

「数馬峠・上平峠」と書かれた場所も、南方が大きく開けていました。この日、最大の展望地です。時刻はほぼ正午。まだ富士山も権現山も見えませんでしたが、明るい草原に立って開放感を味わいました。足下のススキの穂には銀の光。木々の葉にも銀の反射が点々と、花の咲いたように見えました。天気予報を今なお信ずれば、まもなく富士山も姿を現わすでしょう。

次の目標、笛吹峠(うずしきとうげ)に向かいます。10分ほどで大羽根山と浅間尾根登山口バス停への道を左に分けました。このあたり、いかにも笹尾根らしくクマザサの茂みを通り抜けて行きます。行く手の枝越しに丸い山が見えました。あれが丸山でしょうか。何だかえらく遠くに見えます。やがて笹尾根縦走路の左折を示す道標がありました。ここから笛吹峠までかなり下って行きます。もったいない気もしますが、峠は稜線の鞍部にあるものですから仕方ありません。あたりの植林に白いテープがらせん状に巻かれていました。

段落見出し笛吹峠の異空間ムード

笛吹峠の少し手前に、美しく黄葉したトチノキがありました。トチノキは葉が特別に大きい分、見ごたえも十分です。地面にも色あざやかな葉がたくさん落ちていました。落ちた葉はバラバラです。実は栗に似て大きいのですが、見当たりませんでした。

そしてそのすぐ先が笛吹峠でした。「大日」と彫られたダルマのような石があります。よく見ると、下の方に細い字で「みき、かつま」「ひたり、さいはら」と刻まれています。昔の道しるべなのでしょう。その裏側には「百番塔」と刻まれ、その下に細い字で「みき、いつりはら」「ひたり、ひのはら」とあります。時間と空間がねじれた関係にあり、この案内にしたがって進むと、異空間に迷い込みそうな気がしました。

笛吹峠の次の目標は丸山です。クマザサの道を緩やかに登って行くと、強い光が差して来ました。どこかで展望が期待できるかもしれません。やがて十字路に至り、左(檜原村)の笛吹バス停方面は「迷わないよう地図を確認して下さい」と書かれていました。ここで直進はまき道なので、右折して丸山に登ります。

段落見出し丸山から土俵岳へ

丸山山頂は樹木に囲まれ、展望がありませんでした。木々の葉の落ちた冬場はどうでしょうか。山頂に三角点がありますが、石柱の縁が欠け落ちて、何等なのか読みづらくなっています。すぐ近くには「日寄バス停」(上野原市)を指す分岐があり、富士山形の小ぎれいな標識が立っていました。ちなみに、「丸山」と名のつく山は、「城山」に次いで日本で二番目に多いそうです。私の実家の裏山も「丸山」です。

縦走路をさらに東に進むと、北面がいつの間にか晴れて、枝越しに浅間尾根を望めるようになりました。南面も晴れ、やはり枝越しですが、雨降山と権現山の稜線をわずかに覗けました。晩秋から早春に歩けば、きっと素晴しい山並みを左右に望めることでしょう。小ピークを越えて次の小ピーク手前の鞍部で笛吹への道を左に分け、そのすぐ先で棡原(ゆずりはら)への道を右に分けました。地理院地図を見ると、このあたりが小棡峠のようです。ところで、「棡」とは、どんな意味なのでしょうか。植物のユズリハと関係があるのでしょうか?

土俵岳も樹木に囲まれ、展望がありませんでした。ベンチなどもありません。侘しい雰囲気の中にオヤマボクチがひっそりと咲いていました。笹尾根は、山頂よりも峠の方が優遇されている印象を受けます。今日私たちは、山歩き自体を目的として縦走路を好んで歩きますが、かつての笹尾根は、南北に通じる峠道を往来する人がほとんどだったのでしょう。

段落見出し日原峠と浅間峠

土俵岳から東に15分ほど下ると、日原峠(ひばらとうげ)でした。北の人里(へんぼり)と南の猪丸(いまる)に通じる、斜め交差の十字路です。難読の地名が多いですね。交点に石仏が東向きに立っています。猪丸方向が明るく見えたので、行ってみると樹木が切れていて富士山と青空が見えました。やや特異な山容を見せる権現山と無線塔の立つ雨降山も晴れてお披露目。槇寄山で見たかったこれらの山を、ここでやっときれいに見ることができました。日原峠からわずか0.5分の場所です。

これより先は下りばかり、と思っていたら、いくつものピークを越えさせられて、ようやく浅間峠に下り立ちました。一年前にここで見た杉の御神木が印象に残っています。もちろん健在で、堂々たる風格がいっそう見やすくなったような気がしました。上川乗にバスが来るまで一時間半もあったので、のんびり大休止。昼食の残りを全部平らげました。

上川乗への下りでは、フシグロセンノウほか各種の山野草が見られました。尾根道に花が乏しかったので、うれしいことです。時間調整を兼ねて、ゆっくりと撮影して行きました。登山路は、はじめ舗道のようにきれいな道、それが濁流の走りそうなU字溝に変わり、最後は階段の道になりました。その残りもわずかになったとき、濡れていた角材の土止めで足を滑らせ、スッテン、ペッタンと大尻餅!ちょうど階段に腰を下ろした格好になったので事無きを得ましたが、最後まで油断大敵です。

時間調整はうまく行き、10分待ちで武蔵五日市駅行きのバスに乗れました。笹尾根は足腰への負担も少ないので、もっと気軽に来れるかもしれません。次は展望の利く季節に歩きたいと思います。

木の葉ライン

↓ 紙芝居

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